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東京都公安委員会からの苦情処理結果通知について

icon 2014年2月21日(金)

 警察庁長官狙撃事件(95年3月)の公訴時効の成立直後、警視庁が「オウムによるテロ」と犯人を断定する公表をしたことについて、当団体では、2013年12月12日、警視庁を管理する東京都公安委員会に対して苦情申出(警察法79条)を行ない、

(1)警視庁が、かかる違法な公表行為を二度と行なわないこと

(2)警視庁が、発表内容の訂正を行なうなど、当団体の名誉を回復させる措置を講ずること

(3)1及び2を前提としたうえで、第三者機関等を設けて警察庁長官銃撃事件の捜査過程を徹底的に検証し、その結果を国民に公表することで、今後の刑事手続の適正化に向けての反省に役立てること

を要請しました。

 これに対して、今般東京都公安委員会より、本件苦情処理の結果について、下記のとおり当団体宛に通知がありました(2014年2月14日付「苦情処理結果通知書」・都公委(総.企.公管2)第612号)。


苦情処理結果通知書


 平成26年1月10日付(都公委第6号)で受理した苦情の処理結果については、次のとおりであるから通知します。

 お申し出のありました件は、平成25年11月27日東京高等裁判所において判決があり、これを踏まえてのお申し出と理解し、あらためて警視庁に事実の確認と意見を求めました。

 その結果は次のとおりです。

 判決は、本件公表について、警察が国民に説明する必要性を認めながら、犯人性・有罪性を前提とした犯人の断定を伴う説明を行うことを正当化する特段の事情は認められないとして、国賠法上違法と評価している。

 この論点は、裁判においてつとに争われたところであるが、司法判断として確定した以上、今後、仮に万一、警察として国民に説明する必要のある同様の事例が生じた場合には、この判断は今後の指針となるものと考える。

 公安委員会は、慎重に検討した結果、この警視庁の見解を容認しつつ、今後、本件判示を念頭におき、警視庁を適切に管理してまいります。

 これまで当団体では、本件公表に関して、4年越しで3度にわたる苦情申出を東京都公安委員会に対して行なってきました。今回の苦情処理結果の通知において、同委員会は、「警視庁の公表に不適切な点は認められない」とした1回目(2010年5月28日)、「控訴係争中であるので回答を差し控える」とした2回目(2013年4月26日)の結果通知における見解を撤回もしくは改め、初めて警視庁側の非を認めたといえますが、当団体が申し出た上記(1)〜(3)の要請事項に応えたものではなく、警視庁の管理機関としての本来の役割を果たしているとは到底思えません。

 当団体としては、本件苦情申出と同時に国家公安委員会に対して行なった2013年12月12日付の請願(憲法16条)に基づき、警視総監の任命権者である同委員会の権限として、警視総監による重大な規律違反(警視庁による違法な公表行為)に関する調査等が厳正に行なわれることを望むものです。



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