2015年に公安審査委員会が決定した観察処分の取り消しを求めてAlephが公安審査委員会を訴えた裁判で、2017年9月25日、東京地方裁判所は、Alephの請求を一部認める判決を下しました。一審判決に限っていえば、2011年に判決のあった前回の取消訴訟(観察処分に基づく教団側の報告義務について一部取り消しが命じられた)に続いて、2回連続の「一部勝訴」ということになります。
 ただ、今回の判決は、Alephとは別に同様の取消訴訟を提起していた『ひかりの輪』への観察処分の取り消しを認めた一方、Alephについては処分の取り消しを認めたわけではありません。
 それなのに、なぜAlephの「一部勝訴」なのでしょうか。
 今回の判決が、ひかりの輪への観察処分を違法としてこれを取り消した理由は、「Alephとひかりの輪が一つの団体と認めることはできない」というものです。もともと現在の観察処分は、2000年に決定された3年間の観察処分(原決定)を、漫然とあたかも運転免許証のように、2003年、2006年、2009年、2012年、2015年と5回にわたって更新を重ねてきたものです。この2000年当初の原決定時の対象団体が単一の団体だったため、公安審査委員会はその後の更新に際してこれを踏襲し、前回2015年の更新決定時
も、「Alephとひかりの輪が一体となった、一つの組織体」という認定をしていました。
 今回の訴訟の最大の争点となり、結果的に判決において退けられたのは、この「2団体一体論」でした。つまり、観察処分を更新するための前提条件ともいうべき「対象団体の特定の仕方」に根本的な欠陥を認めたわけです。(続く)